【若手PT向け】さまざまな経験からどうしても伝えたい3つのこと
こんにちは。なおなおです。
本日も若手の理学療法士向けに知っておいてほしいことを書いていきます。
自分が理学療法士としてやってきた経験から「これは早くから知っておいた方がいいんじゃないか」というものを3つお伝えしたいと思います。
若手理学療法士が知っておくべき3つのこと
勉強して技術を高めるだけでは給料は上がらない
いきなり夢の無いお話しになってしまいますが、
勉強して技術を高めるだけでは給料は上がりません。
「当たり前じゃないか」と思われる方もいるかもしれませんし、
「そんなことない!患者さんを治せるようになれば上がるはずだ!」と思う方もいるかもしれません。
後者の方には残念ながら病院に勤めている限りは技術が上がったとしても給料は増えません。
病院というのはその収入のほとんどが医療保険です。
リハビリの単価も医療保険で決まってきます。
これは患者さん側からしてもおかしな話かもしれませんが、
『やる気がなく腕もない理学療法士』にリハビリを担当されようが、リハビリにかかるお金は同じになるということです。
いくら患者さんを良くできたとしても、病院側、つまり雇う側からすれば一回の料金は変わらないわけですから関係ないわけです。
また、腕が良いというのは数値化しづらいですし。
もちろんいずれは積もり積もって、腕の良い理学療法士がいる病院の方が繁盛するでしょう。
しかし、その繁盛した分のお金は理学療法士に回ってくることはありません。
理学療法士は一日にリハビリを行える上限も決まっているため、稼げる額の最大値が決まっているからです。
これは高齢者施設でもそうですし、整形外科クリニックでもそうです。
「そんなことはない!理学療法士協会が、普通の理学療法士と認定理学療法士の医療点数が変わるよう活動してくれている!」
と言う方もいるでしょう。
それ、本当にそうなりますか?
そうなる根拠はなんですか?
私が理学療法士になった10年ほど前から、理学療法士協会は「政治が大事だ!医療点数を上げる!」と言い続けています。
しかし、現状なにも変化はありません。
むしろ国は、国の方針として医療費削減を掲げています。
国が医療費削減の方向に舵をきっているのに、なぜ理学療法士の医療点数を上げられるのでしょうか?
私はたとえ医療点数が変化したとしても、認定理学療法士の点数は現状の理学療法士と同等。普通の理学療法士は、医療点数を減らす。
・・・という協会自ら理学療法士たちの首を絞める形ならあり得ると思っています。
もしかしたら、理学療法士協会へ入会させたくて積極的にそのような流れにするかもしれません。(現実として、理学療法士協会へ入っていない理学療法士は全体の3~4割もいるようですし)
なので、腕を上げて給料を上げたければ自分自身で工夫していくしかないわけです。
プロスポーツ業界に入るにはコネとアスレティックトレーナーが必要
また、あまり夢の無い話になってしまいますが、プロスポーツ業界に入りたければコネとアスレティックトレーナーが必要です。
理学療法士を目指すときに、スポーツに関わりたいと思って目指す人も多いと思います。
自分も一時期、プロスポーツ業界を目指して活動していました。
プロスポーツに関わりのある先生のところへ勉強に行ったり、
高校野球のサポートをしたり、
実際にトレーナー活動をしたりしていました。
しかし、活動していく中でプロスポーツ業界に入った人やその周囲のお話しを聞く限り、
コネが必要なんだ ということが分かりました。
プロスポーツの選手たちは身体がまさに資本です。
どこの馬の骨ともわからないトレーナーや理学療法士に、身体を任せるなんて賭けに出れないわけです。
そうなると、どうやって良いトレーナーを見つけるのか?
そう!知り合いの選手やトレーナーからの紹介になるわけです。
「あの人が良かったよ」という体験を含めた紹介であれば、ある程度腕が良いということは分かるので比較的安心です。
また先にトレーナーとしてプロスポーツ界に入っている人が、自分のお気に入りの人を推薦するということもあります。
推薦される人の腕が良いとかそんなことはあまり関係ないのです。
またプロスポーツ業界はアスレティックトレーナーが無いと入れないことも多いです。
これは体育大学の関係かわかりませんが、日本では理学療法士よりアスレティックトレーナーの方がスポーツ界では評価されています。
世界では逆なんですけどね。(まあ、理学療法士になる難易度が違うってこともありますが)
理学療法士以外でも収入が入るようにする
最初に述べたように、病院等に勤めている限り、腕が良いだけでは給料は上がりません。
そして理学療法士協会が言うような医療点数が上がることも、そこまで期待できません。
なにより医療保険というものがどんどん下げる方向になったら、給料は下がってしまいます。
稼げる上限が国によって定められていて、国の方針ですぐに変わってしまうという現実。
理学療法士以外で収入を得る方法を考えておいても損はないのではないでしょうか。
リハビリや治療の勉強をしながら、投資の勉強をするも良し。
起業の勉強をするも良し。
なんでも良いと思います。
いざという時に何とかなる準備をしておくことは大切ではないでしょうか。
現在は理学療法士も増えてきていて、新卒の給与も随分と下がってきています。
実際の現場では飽和状態にもなりつつあります。
治療の腕を高めて、他との違いを出すのも大切です。
ただ雇う側(病院等)からすれば腕の違いは目で見て分かるものでもないですし、利益に直結するものでもありません。
自分自身と家族のためにも、少しずつ他の分野の情報を知っておくだけでも違うと思います。
まとめ
全体的に夢の無い話になってしまいましたが、これは自分自身の経験から書かせていただきました。
早くにスキンドライブを知っていれば400万円も使わずに済んだだろうなぁとか、
400万のうち100万でも取っておければ、投資でうん千万円を稼げたのになぁとか、
自分の後悔から書いたようなものです(笑)
これから患者さんのために活躍していく若手の皆さんに、少しでも何か役に立てたらと嬉しいです。
治療の腕はもちろん大事です。
治療家として、それが一番大切だと自分でも思っています。
だからこそ、そんな想いを持っている若手の人たちにこそ、自分はこの業界で生き残って多くの患者さんの役に立ってほしい。
安易な「自己投資」や「行動しろ」に惑わされないでほしい。
自己投資という言葉は甘い誘惑ですし、目標も何もない行動は迷子です。
まずは現状を見つめ、自分自身はどのような目標を持っているのか、何をしたら「自分のベスト」に近づくのかを考えてもらえたらと思います。
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