【PT向け】若手PTに知ってほしいこと
なおなおです。
今回は悩んでいる若手の理学療法士向けにブログを書きたいと思います。
自分は理学療法士になって大体10年近く経ちます。
偉そうに若手に教えられるほどではないですが、さまざまな経験をしてきたので何かしら伝えられる事もあると思います。
例えば、
・リハビリテーション科の科長をやっていた
・野球のトレーナーとしての活動もしていた
・元日本代表のサッカー選手から仕事を誘われた
・当時、日本で100人(Jリーグのチームトレーナー含む)も取得していないサッカーの最新コンディショニング理論を修了
・社会福祉法人でPTとしては珍しく、各地域の施設へ出張していた(エリアマネージャー的な感じ?)
・区からの委託で、地域の人向けに講師活動
・症例発表も2回ほど
・PT1年目から5年目までの間に、400万円ほどかけて勉強会やセミナーに参加
といった感じに、それなりにPTとして頑張ってきました。
頑張ったといっても、主体的でなく流れでやる事になったものもあるので誇れるほどではないですが。
そんな自分が若手の理学療法士に伝えたいことの1つが、
『理論』と『法則』の違いを理解しておいてほしいということです。
ちまたには数えきれないほどの治療法が溢れています。
日本だけでも、300ほどの治療手技があると言われています。
世界的にみると1000以上あります。
自分も上に書いたように安くないお金をかけて、さまざまな勉強をしてきました。
新しい治療法を学んでは患者さんに使っていました。
しばらくは良い効果が出ました。
しかし、2ヶ月くらいすると良い効果が出る人もいれば全く効果が出ない人もいました。
そのため「自分には何かが足りないのではないか」と考え、新たな勉強会に参加したりしていました。
新しい治療理論を見つけてはお金と時間を使い学びに行きました。
そういった繰り返しが5年目まで続きました。
その後、スキンドライブに出会うことで本当に自分に足りなかったものに気づくわけですが・・・それはまた別の機会に。
各治療法には、よく「◯◯理論」とついています。
または「◯◯理論を参考に」考えられたものが多いわけです。
遠回りしましたが、『理論』というものは簡単に言えば『仮説』ということです。
仮説、つまりはまだ完璧に証明されていないものです。
考えだした人の頭の中の妄想でもあるわけです。
運動学も目で見えるものではないので仮説です。(実際の生きている人の筋肉が動くところは外から見えませんよね)
それに対して、『法則』は絶対にそうなるものです。
万有引力の法則が良い例です。
重力はいつどんな時も誰に対しても作用しています。
「あ、今日はあの地域の重力弱めよう」と気分で変わるわけもなく、必ず常に誰に対しても同じように作用します。
理論は仮説なので、必ず誰に対しても同じように作用するかと言われればそうではありません。
なので、「理論は仮説なんだ」と知っているだけで、おかしな治療法に入れ込まずに済みます。
冷静に治療法を見る目を持てると、自分のように無駄なお金を使わずに済みますから。
各セミナーや勉強会は、「自己投資」や「患者さんのため」という耳触りの良い言葉で呼びかけてきます。
しかし、新しい理論だからと飛びつかず、
本当に自分に足りないものは何なのか、
自分の目標は何なのか、
そのためにこの仮説を学ぶべきなのかをしっかり考えてほしいと思います。
『理論』と『法則』の違い、若手理学療法士には是非知っておいてほしいです。